ハラスメントと聞くと思い浮かぶのは、パワハラやセクハラなどの印象が強いと思います。
しかし、世の中には沢山のハラスメントが発生しています。
本日は、よくあるハラスメントからニッチなハラスメントの情報をお伝えします。
今回の記事が参考になる人
- ハラスメントの種類を知りたい。
- いま受けている嫌がらせは、どのハラスメントに該当するのか知りたい人
- 解決方法を知りたい人
- 加害者にならないための知識をつけたい人
ハラスメントとは?よくある3大ハラスメントも併せて解説!
ハラスメントとは日本語で「嫌がらせ」といった意味になります。
相手を不快な気持ちにさせたりすることがハラスメントにあたります。
ハラスメントと聞いたら真っ先に思い浮かぶのがこちらの3つではないでしょうか?
よくある3つのハラスメント
- パワーハラスメント
- セクシャルハラスメント
- モラルハラスメント
まずは、上記3つのハラスメントをそれぞれ解説していきます。
パワーハラスメント
パワーハラスメントとは?
パワーハラスメントは、職場の上司や同僚から身体的または精神的に攻撃を受けて、大きなストレスを感じ、仕事や私生活に大きな影響を及ぼすケースなどが該当します。
パワーハラスメントに該当する行為の基準として厚生労働省が定めているのが、以下の6つのケースになります。
パワハラに該当する6つの行為
- 身体的な攻撃
- 精神的な攻撃
- 人間関係からの切り離し
- 過大な要求
- 過少な要求
- 個の侵害
出典:厚生労働省
①身体的な攻撃
蹴ったり、殴ったり、体に危害を加えるパワハラ 引用:厚生労働省HP
殴ったり、蹴ったり、モノを投げつけるといった行為で体に危害を加える行為が「身体的な攻撃」に該当します。
こういった行為は、身体的なダメージの他に精神的にも大きなダメージを受けてしまいます。
傷害罪になる恐れもあるので、絶対に行わないようにしましょう。
また、身体的な攻撃を受けた場合は、社内の相談窓口や厚生労働省の厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談を行いましょう。
②精神的な攻撃
脅迫や名誉毀損、侮辱、ひどい暴言など精神的な攻撃を加えるパワハラ 引用:厚生労働省HP
言葉の暴力はときに、人を死にまで追い詰めます。
相手を追い詰めるような発言や罵倒をおこなっても、お互い幸せになることはありませんので、絶対に行わないようにしましょう。
もしあなたが、言葉の暴力を振るわれているのに、耐える必要なんてありません。
心が壊れてしまう前に、社内の相談窓口や厚生労働省の厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談を行いましょう。
③人間関係からの切り離し
隔離や仲間外れ、無視など個人を疎外するパワハラ 引用:厚生労働省HP
職場で仲間外れや無視などをされている場合、このケースに該当します。
特定の労働者を通常の業務などから外し、長時間個室などへ隔離する行為や1人の従業員を多数の職場の職員が無視をするといった行為をおこなうと、「人間関係からの切り離し」に該当します。
▼人間関係の切り離しの実例
内部告発した職員を「隔離」か、山口県田布施町 1人だけ別施設の畳部屋、2年で3回異動…
不当な扱いを受けていると感じた場合は、社内の相談窓口、厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談を行いましょう。
④過大な要求
業務上明らかに不要なことや遂行不可能な業務を押し付けるパワハラ 引用:厚生労働省HP
過大な要求は、本来の業務量や自身の職務内容に見合わない仕事量や責任を背負わされる行為が該当します。
たとえば、「新卒で入社したばかりなのに、必要な教育がないまま、到底対応しきれないレベルの業績目標を課され、それを達成できなかったことに対して厳しく叱責された・・・」
といったケースが「過大な要求」に該当します。
本来の業務に見合わない、過大な要求を求められていると感じたときは、社内の相談窓口、厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談を行いましょう。
⑤過少な要求
業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じたり、仕事を与えないパワハラ 引用:厚生労働省HP
営業であるのに、経理業務しかやらせてもらえなかったり、管理職でありながら、雑用を命じられるといった能力や経験とかけ離れた仕事を命じられる、仕事を与えない行為が「過少な要求」となります。
本来の業務に見合わない、過少な仕事を命じられている場合は、社内の相談窓口、厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談を行いましょう。
⑥個の侵害
私的なことに過度に立ち入るパワハラ 引用:厚生労働省HP
職場内外で執拗にプライベートの情報をチェックしようとする行為や、特定の人物がバラされたくない情報を周囲に言いふらす行為が「個の侵害」に該当します。
「自身の機微な個人情報について、上司にしか打ち明けていないのに、勝手に他の同僚にも暴露されていた・・・」
労働者を職場外でも継続的に監視したり、個人の私物を写真で撮影したりすること、また、上司との面談等で話した性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、本人の了解を得ずに、他の労働者に暴露することは、「個の侵害」型のパワハラに該当すると考えられます。
個の侵害を受けていると感じてしまっている場合は、他の行為と同様に社内の相談窓口に相談か、厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談を行いましょう。
パワハラの加害者にならないために
パワーハラスメントの加害者にならないためには、個々人が相手を尊重する気持ちをもって接する必要があります。
しかし、悪質なケースが後を絶たないため、個々人だけの改善ではなく、会社全体でパワーハラスメントをなくすための制度・風土作りが重要になってきます。
厚生労働省はパワーハラスメントを予防するために、企業へ求める行動指針として下記要件を定めています。
企業へ求める行動指針
① トップのメッセージ
-組織のトップが、職場のパワーハラスメントは職場からなくすべき
であることを明確に示す
② ルールを決める
-就業規則に関係規定を設ける、労使協定を締結する
- 予防・解決についての方針やガイドラインを作成する
③ 実態を把握する
- 従業員アンケートを実施する
④ 教育する
- 研修を実施する
⑤ 周知する
- 組織の方針や取組について周知・啓発を実施する
また、2020年6月にパワハラ防止法が施行されましたので、事業主にはパワーハラスメントの防止策を実施することが法律で義務化されました。
パワハラは法律違反になるといった意識をもってモラルのある発言・行動を心掛けましょう。
パワーハラスメントを行うことは、相手の生きる希望を無くす行為にも繋がるケースもあります。
よく考え、個人を尊重したコミュニケーションを各々が意識して、日々仕事をおこなっていくことが大切です。
パワハラに関する記事はこちら
セクシャルハラスメント(セクハラ)
セクシャルハラスメントとは?
セクシャルハラスメントの定義を厚生労働省は下記のように定義しています。
「職場」において行われる「労働者」の意に反する「性的な言動」(ここで取り上げる性的な言動とは、性的な発言および性的な行動を指します。)に対する労働者の対応により、その労働者が労働条件について不利益をうけたり、「性的な言動」により就業環境が害されること。
引用:厚生労働省
簡潔に説明すると、セクハラを受けた人が、拒否反応を示したことで上司や同僚から不当な扱いを受けたりするケースがセクハラに該当します。
セクシャルハラスメントは、男女雇用機会均等法11条で明確に禁止されている違法行為です。
もしセクハラを行った場合、法に触れる行為となるので懲戒解雇といったケースにも繋がる可能性があります。
上記で定義している「性的な言動」の例を紹介します。
性的な言動の例
- 性的な内容の発言
性的な事実関係を尋ねること、性的な内容の情報(噂)を流布すること、性的な冗談やからかい、食事やデートへの執拗な誘い、個人的な性的体験談を話すことなど
- 性的な行動
性的な関係を強要すること、必要なく身体へ接触すること、わいせつ図面を配布・提示すること、強制わいせつ行為、強姦など
また、厚生労働省は「職場におけるセクシャルハラスメント」を「対価型」と「環境型」2つに分けて定義しています。
対価型セクシャルハラスメント
対価型セクシャルハラスメントは、下記のように定義されています。
労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応(拒否や抵抗)により、その労働者が解雇、降格、減給、労働契約の更新拒否、昇進・昇格の対象からの除外、客観的に見て不利益な配置転換などの不利益を受けることです。
引用:厚生労働省HP
▼対価型セクシャルハラスメント一例
- 事務所内で上司が部下に対して性的な関係や行為を要求したが、拒否されたため、部下の昇進を取り消した。
- 指導の一環として、不必要に身体を触られたので明確な拒否反応を示したところ、不利益な配置転換をさせられた。
環境型セクシャルハラスメント
環境型セクシャルハラスメントは、下記のように定義されています。
労働者の意に反する性的な言動により労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じるなどその労働者が就業するうえで、看過できない程度の支障が生じることです。
引用:厚生労働省HP
▼対価型セクシャルハラスメント一例
- 事務所内で上司が部下の腰や胸などを触ったため、その部下が苦痛に感じて働く意欲が著しく低下している状況。
- 上司が取引先で部下の性的な内容の情報を意図的かつ継続的に流布したこため、部下が苦痛に感じ仕事に支障が出てしまっている状況
セクシャルハラスメントの被害を受けたら?
セクシャルハラスメントの被害を受けたときの対処の方法を間違えると、辞退が逆に悪化しかねる可能性もありますので、慎重に対応していくことが大切です。
今回は、具体的な対応策として3つ紹介します。
セクハラ対応策
- 上司や同僚に相談する。
- 社内の相談窓口や専門機関へ相談する。
- 証拠を手に入れる。
上司や同僚に相談し、解決策がないか一緒に考えてもらいましょう。
個人で抱え込んでしまうと、メンタル的に良くない他、いい解決案が浮かんでこないといったケースがあります。
上司や同僚にどうしても、相談できない場合は社内にあるホットライン等の相談窓口に相談するか、社外の厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談するといった方法もあります。
具体的に対象者を訴えたいとなった場合は、明確な証拠が必要になるため、録音データや目撃者といった証人からの発言など、セクハラを受けていることを証明できるモノを用意しておきましょう。
セクシャルハラスメント(セクハラ)の加害者にならないために
セクハラは個人がモラルをもって、日々仕事をおこなうことで発生を抑えることが出来ます。
ただし、セクハラじゃないと思っていた行為が、部下や同僚にとってはセクハラを受けたと感じてしまうケースもあります。
こういったことが発生させないために、会社全体でセクハラに対する啓蒙活動をおこなう必要があります。
事業主はセクハラを発生させないための防止策を講じることが義務付けられています。
会社全体でセクハラを無くすためのガイドラインの作成や個々人への意識付けを行うことで、少しでもセクハラの被害者を少なくすることに努めましょう。
モラルハラスメント(モラハラ)
モラルハラスメントとは?
モラルハラスメントは、加害者側のモラルの欠如によって、精神的にダメージを受けることを指します。
具体的にどういった下記のような行為がモラルハラスメントに該当します。
モラハラ一例
- 自分の思うとおりに進まないと、モノや人にあたり、怒りをあらわにする。
- 自分が悪いケースでも、他人のせいにする。
- 相手の落ち度を集中的に攻めて、メンタル的にダメージを与える。
- 自分の指示通りに動くよう、アメとムチを使い分ける。
- 自分をいい人間だと思わせることを強要してくる。
- モラハラだという自覚がない。
執拗に自尊心をえぐるような発言をしてくるが、加害者本人にはモラハラをおこなっている自覚がないといったケースが多いです。
加害者側も良かれと思って言っているケースが多いので、お互いの自己理解を深めないとなかなか解消しないハラスメントで、対策も難しいです。
職場だけでなく、家庭内でも発生しているケースが多くDVに該当するケースも発生しています。
モラルハラスメント(モラハラ)の被害を受けたら?
モラルハラスメントの被害を受けたら下記の対策をおこないましょう。
モラハラ一例
- 上司や同僚・友人に相談する。
- 加害者と距離を置く。
- 専門の相談窓口に相談する。
- 証拠を確保する。
周囲に相談することも大切ですが、まずは自身を守るために、加害者から距離を置く必要があるでしょう。
それでも、加害者側から被害が無くならない場合は、厚生労働省ハラスメント悩み相談室や弁護士、都道府県労働局などへの相談を行いましょう。
証拠を押さえておくのも、重要なのでボイスレコーダーで発言の録音などを行っておけば、弁護士などの専門機関への相談もスムーズに進みます。
モラルハラスメント(モラハラ)の加害者にならないために
職場内でモラルハラスメントを発生させないためには、職場内での啓蒙活動が大切です。
社員一人一人が、普段からモラルをもった行動をおこなうような風土作りを会社全体で行っていかなければなりません。
自信がモラルハラスメントを行っていないと思っている人も、本当にそうなのか改めて考え、普段からの発言や行動を改める必要があるでしょう。
40種類のハラスメント一覧
セカンドハラスメント(セカハラ)
セカンドハラスメントは、パワハラやセクハラを受けた人が事実を周囲に相談した際に受けるハラスメントです。
相談した相手に勝手に噂を流され、本来の加害者以外の人達から精神的苦痛を受けてしまうケースがあります。
セカンドハラスメント一例
- 本人の許可なくハラスメントを受けていることを言いふらす
- 社会はそういうものだから我慢しろと諭す
- あの人はハラスメントする人じゃないと事実を否定する
セカンドハラスメント対応策
- 本当に信頼している同僚以外には相談しない
- 会社のホットラインへ相談する
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する
加害者にならないために
- 相談を受けたら、否定するのをやめる。
- 相談を受けても、勝手に周りに言いふらさない。
- 自分の価値観だけで決めつけるのをやめる。
アルコールハラスメント(アルハラ)
アルコールハラスメントは飲酒に関しての嫌がらせを指します。
アルコール薬物問題全国市民協会は以下の5項目を定義しています。
アルハラ5つの定義
- 飲酒の強要
- イッキ飲ませ
- 意図的な酔いつぶし
- 飲めない人への配慮を欠くこと
- 酔ったうえでの迷惑行為
アルコールハラスメント対応策
加害者にならないために
- 社会人として節度をもって飲酒をおこなう。
- 飲み会の参加や飲酒を強要しない。
- 自分が飲めるからといってマウントをとらない。
ジェンダーハラスメント(ジェンハラ)
ジェンダーハラスメントとは、男性は男性らしく、女性は女性らしくといった性区別を元に取るべく行動を決めつけてしまうことを言います。
ジェンダーハラスメント一例
- 女性のみにお茶出しを強要させる。
- 体を使う作業を男性のみにやらせる。
- LGBTに対して差別的な発言をする。
ジェンダーハラスメント対応策
- 社内でジェンダーハラスメントに関する勉強会を開催し、社内への意識付けをする
- 会社のホットラインへ相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 自身のモラルを改める。
- ジェンダーハラスメントを行っていないか振り返る。
- 社内での啓蒙活動をおこなう。(勉強会の開催など)
アカデミックハラスメント(アカハラ)
アカデミックハラスメントは「研究教育に関わる優位な力関係のもとで行われる理不尽な行為」とNAAHが定義しています。
アカハラに該当する行為
- 学習・研究活動への妨害
- 卒業・進級妨害
- 選択権の侵害
- 指導義務の放棄、指導上の差別
- 不当な経済的負担の強制
- 研究成果の収奪
- 暴言、過度の叱責
- 不適切な環境下での指導の強制
- 権力の濫用
- プライバシー侵害
- 他大学の学生、留学生、聴講生、ゲストなどへの排斥行為
引用:NAAH
アカハラ対応策
アカデミックハラスメントで悩んでいる場合、どこに相談していいか分からず、八方ふさがりになりがちですが、アカデミックハラスメントをなくそうと取り組んでいる団体があります。
それがNAAHです。
相談活動を行っているので、アカデミックハラスメントに困っている人はNAAHに相談してみましょう。
相談窓口「NAAH相談活動ページ」
加害者にならないために
- アカハラの知識をつける。
- 自信が行っていることがアカハラになっていないか振り返る。
- 学校全体でアカハラ対策のガイドラインなどを作成する。
リストラハラスメント(リスハラ)
リストラハラスメントとは、リストラ対象者に対する嫌がらせをおこなう行為をいいます。
例をあげると、仕事が出来ないレッテルを貼られ、左遷部署へ異動させ自主退職を促す行為が該当します。
リストラハラスメント一例
- 左遷部署へ異動させ、事務作業や本来の役割とは見合わない地味な仕事をさせる。
- 業務量をわざと減らし、重要な仕事を与えない。
- 急に膨大な業務量を与え、適切ではない業務量を与える。
- 本人の意向を無視し、退職を何度も迫る
- 退職を拒否したら、執拗な嫌がらせを受ける
リストラハラスメント対応策
リストラハラスメント(リスハラ)はパワハラやモラハラに該当するケースもあります。
録音などをおこない、社内外の相談窓口に相談しましょう。
- 録音する
- 社内の相談窓口へ相談する
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
テクスチュアルハラスメント(テクハラ)
テクスチュアルハラスメントとは、作家などの文学作品の成果・評価に対して、性別の差別を行うことが該当します。
テクハラ一例
- 女にこんな表現出来るわけがない
- 男のくせに、女みたいな表現をするんじゃない。
- 男が作った作品は、品がなくて嫌い
テクハラ対応策
テクスチュアルハラスメントは名誉棄損などに該当する場合がありますので、損害賠償を請求できるケースがあります。
また、テクスチュアルハラスメントを辞めるよう差止請求書を作成し、送付する方法もあります。
これでも解決しない場合は、正式に訴えて民事裁判をおこないましょう。
- 社内の相談窓口に相談する。
- 名誉棄損に該当するかどうか弁護士事務所に相談する。
- テクスチュアルハラスメントを辞めるよう本人に差止請求書を送付する。
- 民事裁判をおこない、法の下裁いてもらう。
加害者にならないために
- 作品などに対して、男性女性などの性別の差別を行わない。
- 自身でテクスチュアルハラスメントへの理解を深める。
キャンパスハラスメント(キャンハラ)
キャンパスハラスメントとは、相手へ不快・不利益を与える言葉や行為、性的な発言をおこない、相手の就学および就業環境(実習先など)を悪化させる行為が該当します。
キャンハラ一例
- SNSで事実と異なることを友人などに発信される。
- 交際を断ったのにも関わらず、執拗に連絡してくる。
- ゼミなどで立場の上下関係を利用し、やりたくもないことを強要してくる。
キャンハラ対応策
- 大学内にある相談窓口に相談する。
- 行き過ぎた場合、警察に相談する(ストーカー被害など)
加害者にならないために
- 考えてから発言するようにする。
- 相手の気持ちを考えてから発言するようにする。
スクールセクシャルハラスメント(スクハラ)
スクールセクシャルハラスメントとは、学校内で発生するセクハラが該当します。
教師が自身の立場を利用し、児童や生徒に性的な発言や不必要に触ったりし、被害者に不快な思いをさせる行為です。
ポイント
- 彼氏・彼女をいることを冷やかす
- 不必要なボディタッチをする
- 部活動でマッサージを無理やりおこなう
スクールセクシャルハラスメント対応策
- 立場を利用し、強要してくるケースもありますが、そういった場合は怖がらず拒否しましょう。
- もうすでに被害に合っている人は、学校内の相談窓口に相談しましょう。
- 明確に拒否する
- 学校内の相談窓口に相談する。
加害者にならないために
- わいせつ行為に該当しそうなことは行わない。
- 節度をもった接し方を心掛ける。
- 自分の発言を客観視して、相手に不快な思いをさせていないか考えてから発言するようにする。
ドクターハラスメント(ドクハラ)
ドクターハラスメントとは、医師が患者に対して嫌がらせをおこなう行為が該当します。
ドクターハラスメント一例
- 最初から上から目線で、タメ口で話してくる
- 配慮に欠ける発言(子供を生まないなら、子宮を除去してもいいでしょ)
- 医師からの心もとない発言が強いストレスとなってしまい、PTSDになってしまった。
対応策
- 「患者の声相談窓口」といった専門機関へ相談をする。
- 他の医療機関へ相談する(セカンドオピニオンガイド)
- 医療期間で説明をうけた内容を記録(録音)しておく。
加害者にならないために
- 患者の気持ちを考えてから発言するようにする。
- モラルをもって患者に接する。
- 厳しく接しなければいけないときもあるかもしれないが、それでも言葉を選んで発言する。
カラオケハラスメント(カラハラ)
カラオケハラスメントとは、職場などでカラオケが苦手な社員に対して歌うことを強要することを指します。
カラオケハラスメントは社内での飲み会や接待のときに上司や同僚から歌うことを強要され、更にはからかわれ、精神的に不快な思いをしてしまいます。
程度によっては、パワハラやセクハラにも該当するケースもあります。
ポイント
- カラオケで歌うことや盛り上げることを強要される。
- 歌ったらからかわれて精神的にダメージを受けた。
- 動画を撮られて、拡散された。
カラオケハラスメント対応策
- カラオケは嫌い・苦手と明確に意思表示する
- カラオケへは行かないようにする。
- 社内の相談窓口へ相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- カラオケが苦手な人へ歌うことを強要しない。
- 下手なことを茶化さない。
- マウントをとろうとしない。
- カラオケへ無理やり連れてこない。
スモークハラスメント(スモハラ)
スモークハラスメントとは、非喫煙者が喫煙を強要されたり、受動喫煙によって非喫煙者が喫煙者より健康面で被害を受けるケースを指します。
タバコの煙が苦手でも、上司よりタバコを吸っていいかと聞かれた場合、断ることが難しいといったケースがよくあります。
スモークハラスメント一例
- 喫煙所に無理やり連れていかれる。
- タバコを吸うことを強要してくる。
- 飲み会でタバコの煙が流れてきて不快な思いをする。
スモークハラスメント対応策
- 普段からタバコの煙が苦手なことを伝えておく。
- 喫煙者との行動を避ける
- 社内の相談窓口に相談する
- 社内で禁煙の啓蒙活動をおこなう。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 飲み会などでタバコを吸うときは席を外して、外で吸う。
- 会社でタバコを吸うのを控える。
- 人前でタバコを吸うのを控える。
ブラッドタイプハラスメント(ブラハラ)
ブラッドタイプハラスメントとは、血液型によって性格を決めつけ相手に不快な思いをされる行為が該当します。
ブラッドハラスメント一例
- AB型は変な人が多いと決めつけている
- B型は自己中な人が多いと決めつけている
- A型は細かいと決めつけている
- O型は大雑把だからと相手を傷つける発言をする
一歩間違えれば、パワハラやモラハラにも該当します。
ブラッドハラスメント対応策
- 社外の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 血液型で人を判断するのをやめる
テクノロジーハラスメント(テクハラ)
ITに疎い、上司や部下に対して上から目線で相手を不快にする発言を受けた場合、テクハラに該当します。
PCのショートカットキーの利用方法、エクセルの関数を使いこなせず、上司や部下がバカにしてくることで不快な思いをしてしまうといったケースです。
ただし、こういったスキルは自分の仕事を効率的におこなうことに繋がるので、勉強する姿勢は持った方がいいでしょう。
その頑張りも否定してくるようなケースはテクハラに該当します。
また、程度によってはパワハラに該当するケースもあります。
テクハラ一例
- こんなショートカットキーも使えないのかと叱責する。
- 関数の使い方を分からないことをバカにしてくる。
- ITに疎いことをバカにしてくる。
テクハラ対応策
- 企業側にIT知識に関する勉強会開催を依頼してみる
- 自分でも勉強する
- 社内の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 分からない人へ怒るのではなく、やり方や勉強方法を教える。
- それぞれリテラシーに差があることを理解したうえでコミュニケーションをとる。
エレクトロニックハラスメント(エレハラ)
エレクトロニックハラスメントとは、電波や電磁波、レーザー、超音波などの媒体を意図的に人体に照射したり、身体にデバイスを埋め込まれたりすることで、人々に痛みや不快感その他の疾患を引き起こしたり、脳に音声や映像情報を伝えるなど、身体に悪影響を与えるという犯罪である。(出典:Wikipedia)
ここまでくると流石にハラスメントの領域を超えて、犯罪になります。
エレクトロニックハラスメントはアメリカでは対策が進んでいますが、日本ではまだ大きく進んでいません。
よって、このハラスメントを把握している企業も多くはないです。
まずは厚生労働省のハラスメント相談窓口に相談し、程度が過ぎる場合は警察などに相談しましょう。
エレハラ一例
- レーザーポインタを照射される。
- 身体にICチップなどの電子機器を埋め込まれる
エレハラ対応策
- 社内の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
- 警察へ相談する。
加害者にならないために
- 犯罪行為に繋がるといった意識をもって日々仕事などをおこなう。
- 相手へ身体的なダメージを与える可能性があることを理解して、業務をおこなう。
エイジハラスメント(エイハラ)
エイジハラスメントは、相手で年齢で差別することを指します。
たとえば、「若者はなにも分かっていない」「ゆとり世代はこれだから困る」といった発言がエイジハラスメントに該当します。
エイジハラスメント一例
- 「老害はさっさと退職してほしい」といった発言
- 「最近の若者は根性がない」といった発言
エイジハラスメントは社内のコミュニケーションギャップによって発生しているケースが多いです。
相互理解と言った形で、お互いの理解の場を深める機会を設けるといった対策が求められます。
エイジハラスメント対応策
- 社内で年齢関係なく、横断的なコミュニケーションを取れる機会を設ける。
- 解決しない場合、社内の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 年齢で相手を決めつけることはおこなわない。
シルバーハラスメント(シルハラ)
シルバーハラスメントとは、高齢者に対する嫌がらせや介護を拒否するといった行為が該当します。
少子高齢化が進んでいる昨今、明るみに出てきているハラスメントです。
高齢者虐待に該当します。
シルバーハラスメント一例
- 高齢者が出来ないことを理不尽に叱ったりする。
- 動けないように拘束する
- 食事や入浴のさせないといった介護放棄
シルバーハラスメント対応策
ここでいう対応策というのは、加害者にならないための対応策です。
- 介護施設に預ける
- 一人で抱え込まず、周りに助けを求める「介護の相談窓口」
マリッジハラスメント(マリハラ)
マリッジハラスメントとは、独身の人に対して、結婚した方がいいといった圧力をかけることが該当します。
結婚したくても出来ないケースや結婚したくないと思っているケースそれぞれあります。
どちらにせよ、本人のタイミングや意向を無視して結婚した方がいいと圧力をかけることは、相手を不快にさせてしまいます。
マリッジハラスメント一例
- 結婚する相手はいないの?
- そんなんだから結婚出来ないんだよ。
- ○○さんって結婚しなくても1人で生きて行けそうですよね。
自分の結婚の価値観を相手に伝えましょう。
「〇歳までは仕事に集中したいから結婚はしたくない」
「結婚したいと思っていない。何故なら~」
それでも、執拗に相手がマリハラをおこなってくる場合は、信頼のおける上司や社内外の相談窓口に相談をおこないましょう。
マリッジハラスメント対応策
- 自分の結婚に対する価値観を理解してもらう
- 信頼のおける上司や社内の相談窓口に相談する
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
自分の結婚の価値観を相手に押し付けることがマリハラに該当するケースが多々あります。
自分の価値観だけでなく、世の中には結婚に対して様々な考えを持っている人が居ます。
よって、自分の価値観だけで物事を推し量るのはやめにしましょう。
加害者にならないために
- 年齢で相手の婚期を決めつけない。
- 無理やり紹介したりしない。
- 結婚を当たり前だと考えない。
ペットハラスメント
ペットハラスメントはペットに関する嫌がらせ・迷惑行為を指します。
ペットを飼っている人が、お世話する責任を全うできずに、他人に迷惑を掛けてしまうケースと他人が飼っているペットへ迷惑を掛けるケースがあります。
ペットハラスメント一例
- 散歩中のペットのトイレの処理をせず、放置する。
- ペットが一日中吠えていて迷惑
- 他人のペットに危害を加える。
加害者にならないために
- 散歩中のエチケットは守る
- しつけが難しい場合はブリーダー等のプロに任せる
- 人のペットに危害を加えるようなことはしない
スメルハラスメント(スメハラ)
スメルハラスメントとは、臭いに関するハラスメントです。
体臭や口臭、香水などの臭いによって周囲に不快な思いをさせてしまう行為がスメルハラスメントに該当します。
スメルハラスメント一例
- 口臭
- 体臭
- 香水
- 柔軟剤の香り
スメルハラスメント対応策
- マスクをして臭いを防ぐ。
- 上司に伝え、席替えをしてもらう。
- 張本人がいい人であれば、傷つけないよう配慮しながら何とか気づいて貰うようにする。
スメルハラスメントは本人は自覚がないケースがほとんどです。
そういった中で加害者にならない為にも下記の点に注意を払いましょう。
加害者にならないために
- 歯磨きだけでなく、歯医者に定期的に通い口内環境は常に清潔にしておく。
- 職場に香水はつけていかない。
- 柔軟剤は香りがきつくないモノを使う
- 汗拭きシート等を常備しておく
上記だけで全てカバー出来るわけではありませんが、臭いと思われない為にも気を付けていきましょう。
エアー・ハラスメント(エアハラ)
エアー・ハラスメントとは真面目な話しやゆるい和やかな空気を壊す発言をして相手に不快な思いをさせてしまう行為を指します。
世にいうKYがこれに該当します。
エアハラに該当する行為
- 人が話しているのにも関わらず、急に違う話しをし始める。
- 真面目な話しをしているのに、ふざけだす。
- 和やかな空気を壊す。
空気を読むことを気にしがちな日本独特のハラスメントと言えるでしょう。
ただし、一概にこれが悪いこととはいえません。
正しくないことを行っているのに、周りが黙って空気を読んでいる状況などでは勇気を出して声をあげる必要があるケースもあります。
エアハラ対応策
- 社内の空気が読めない人へ相談などはしない。
- 会議のアジェンダなどを事前に共有し、それ以外の話題は出さないよう決まりを作る。
- あまりにもひどい場合、社内の相談窓口に相談する。
加害者にならないために
- 人の話しを真剣に聞いて、他のことは考えないようにする。
- 今自分がいる場所を客観的にみれるようにする。
- 別の話しをしたくなっても、我慢して人の話しを最後まで聞く。
人の話しを聞かずに、他のことを考えたり、話しを最後まで聞かずに自分の意見を言い始めるのはやめましょう。
また、今自分がいる空間を客観的にみるようにしましょう。
発言する前に、いま自分がこの発言をしたら、空気がどう変わるだろうかなどを一度考えてから発言することで、場の空気を壊さず、発言できるようになります。
ソーシャルハラスメント(ソーハラ)
ソーシャルハラスメントはSNSに関するハラスメントです。
TwitterやFacebook、Instagramでの嫌がらせを受ける行為や上下関係を利用し、フォローを強要するといった行為が該当します。
上司などにフォローを強要され、自分の投稿が逐一チェックされることがストレスになってしまう人もいるでしょう。
SNSが普及している現在、問題視されているハラスメントの一つです。
ソーハラに該当する行為
- 上司にSNSのアカウントのフォローを強要される
- 無理やり仕事関連のことをつぶやくよう強要される
- SNSで陰口をいわれる。
ソーハラ対応策
- SNSはやっていないのとやるつもりは無いと嘘でもいいから伝えておく。
- 既にフォローされていて逐一チェックされている場合、新しいアカウントを作成し鍵付きアカウントにする。
- 社内の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 社内の人にSNSでの繋がりを求めようとしない。
- 立場を利用して、仕事関連のことをつぶやかせようとしない。
- SNSに仕事関連のことをつぶやこうとしない。
就活終われハラスメント(オワハラ)
就活終われハラスメントは、企業側が、ほぼ内定が決まっている人や内定をすでに貰った人(内定者)へ今すぐ就活を辞めて自社へ入社するよう圧力をかける行為が該当します。
本来、企業側と人材は公平であるべきですが、企業側が内定者より立場が上と思っている場合、こういったハラスメントが発生します。
就活終われハラスメント一例
- 内定者が企業側より、今就活を終わらせないと他の人へ内定を取り消すと脅す。
- 最終面接を受けている人に対して、就活を終わらせないと他の人に内定を出すと脅す
- 入社を強要してくる会社は社内の体制に大きな問題を抱えている可能性もあるので、入社に対しては慎重に判断しましょう。
加害者にならないために
- 企業側のことだけを考えるのではなく、志望者の人生について考える。
- 企業の心象を悪くすることに繋がることを認識する。
- 企業側でガイドラインを作成する。
無理やり企業側へ引き抜こうとする行為は、企業側の心象を著しく下げることを頭の中にいれておきましょう。
家事ハラスメント(カジハラ)
家事ハラスメントは、女性だけに家事労働を任せる行為や夫の家事に対して厳しい批判をおこなう行為が該当します。
夫婦間で起こる行為で、発生させないためには、普段からよくコミュニケーションをとり、お互いの家事に対する価値観を明確にしておく必要があるでしょう。
家事ハラスメント一例
- 妻だけに家事を強制的におこなわせる。
- 旦那がおこなった家事に対してきつく批判する。
- 夫婦ではなく、同居している親のみに家事を強要する。
家事ハラスメント対応策
- 普段からコミュニケーションをとるようにする。
- 嫌なことは勇気をもって嫌と伝えて、喧嘩するのではなく冷静に話し合う。
- あまりにもひどい場合は、相談窓口に相談する。
加害者にならないために
- 夫婦間で家事に対する価値観を話し合う。
- 人がおこなった家事にたいして不満をいうのではなく、改善策を話し合う。
- 親に家事をおしつけない。
ゼクシャルハラスメント(ゼクハラ)
ゼクシャルハラスメントとは、自分のパートナーに対してゼクシィを見せびらかし、間接的に結婚の圧力を掛ける行為が該当します。
直接結婚を迫るのでなく、ゼクシィを利用し間接的に圧力を受けることが苦痛に感じる人もいるので、相手の気持ちをよく考えたうえで行動をとりましょう。
ゼクシャルハラスメント一例
- 家の机にゼクシィをわざと置いておく。
- コンビニや本屋でゼクシィを立ち読みして、結婚を匂わせる。
加害者にならないために
- ゼクシィはお互いに結婚の話しを直接話し合ってから、見るようにする。
- 結婚が決まってからゼクシィを一緒に読む。
パーソナルハラスメント(パーハラ)
パーソナルハラスメントとは、個人の容姿や性格などを非難し相手に不快な思いをさせる行為が該当します。
パーソナルハラスメント一例
- 相手が気にしている点(容姿や性格)を指摘、非難する。
- 仕事のミスを容姿や性格へ繋ぎ合わせて、批判してくる。
- 見た目や性格であだ名をつけられる。
パーソナルハラスメント対応策
- そのような人との関係は断ち切る
- 社内などで被害を受けた場合は、社内の相談窓口や厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 相手の気持ちを考えて発言する。
- 自分の考えや発言が全て正しいと思わない。
- 発言する前にこれをいったら相手はどう思うか、考えてから発言する。
マタニティハラスメント(マタハラ)
マタニティハラスメントは、妊娠をきっかけ職場の人などに嫌がらせを受ける行為が該当します。
妊娠をきっかけに上司や同僚から嫌みやモラルがない発言を受けて、自身の仕事や私生活へ悪影響が発生していしまうケースがあります。
また、マタニティハラスメントは男女雇用機会均等法にて発生させないことが企業側へ義務として法律上決められています。
マタニティハラスメント一例
- 産休申請をしたら、上司に却下される。
- 妊娠により、時短勤務や在宅勤務になった際に同僚から嫌みをいわれる。
マタニティハラスメント対応策
- マタハラだと思った段階で、社内の相談窓口や信頼できる人へ相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
- 社内での改善が見受けられない場合、転職や部署異動を検討する。
加害者にならないために
- 社内にてマタニティハラスメントに対する勉強会を開催する。
- 自分からマタニティハラスメントに対する知識をつける。
- 自分の発言がマタニティハラスメントに該当する行為ではないか、考えてから発言する。
ラブハラスメント(ラブハラ)
ラブハラスメントとは、不必要に他人の恋愛や性関係に干渉し、不快な思いをされる行為が該当します。
本人が嫌がっているのにも関わらず、恋愛のアドバイスや今の恋愛事情をしつこく確認してくるといったケースがラブハラスメントに該当します。
ラブハラスメント一例
- 自分の恋愛や性生活について不必要に干渉される。
- 恋愛について求めてもいないアドバイスをされる。
- 求めてもいないのに異性の紹介をされる。
ラブハラスメント対応策
- 自分の恋愛観などを明確に相手に伝えておく。
- そういった話は嫌いですと相手に明確な意思表示をおこなう。
- 本当に嫌な場合は、社内の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 人それぞれ価値観が違うことを認識してコミュニケーションをとる。
- 恋愛に興味がない人もいるのを認識する。
- 他人に自分の恋愛の価値観を押し付けない
レイシャルハラスメント(レイハラ)
人種、国籍、民族に関して配慮の欠く発言をし、相手に不快な思いをさせることが該当します。
職場内での侮辱・軽蔑的な発言や職場のみならず、顧客からの誹謗中傷などもふくまれます。
レイシャルハラスメント一例
- 国や民族の文化を侮辱する
- 国籍、人種、民族などの私的な事柄に過度に立ち入る
- 外国にルーツがあることを理由とした誹謗中傷など
レイシャルハラスメント対応策
加害者にならないために
- レイシャルハラスメントに対する社内の勉強会を開催する。
- 多様性を受け入れる。
- 職場や知人の国の文化を学ぶ。
レリジャスハラスメント(レリハラ)
特定の宗教を信仰する人達に対するハラスメントがレリジャスハラスメントが該当する。
また、圧力をかけて宗教に入ることを強要することなども該当します。
レリジャスハラスメント一例
- 特定の宗教に入っている人の人格を否定する。
- 立場を利用して、宗教への勧誘を強要する。
ポイント
- 社内の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 多様性を受け入れ、他人の宗教に関して深入りしない。
- 社内で宗教の話しをしない、持ち込まない。
ヌードルハラスメント(ヌーハラ)
ヌードルハラスメントとは、麺類を食べる際に、麺をすすって食べることで周囲に不快な思いをさせる行為が該当します。
麺をすする文化がない海外の人達にとって麺をすする音は不快に聞こえてしまいます。
ヌードルハラスメント一例
- ラーメンやパスタをすすって食べる。
加害者にならないために
- 他人と麺類を食べる際は、すすらないように気を付ける。
フォトハラスメント(フォトハラ)
フォトハラスメントは、写真を利用した嫌がらせ行為が該当します。
映りたくなかったのにも関わらず写真や動画を撮られる行為や勝手にSNSにアップされる行為が該当します。
またストーカー被害にあっている女性などが、たった一枚の写真で身元がバレるといったケースも考えられるため、企業側も安易にHPやSNSに従業員をUPすることは控えた方がいいでしょう。
フォトハラスメント一例
- 本人が嫌がっているのに無理やり写真や動画を撮る。
- 無断でSNSにアップし不快な思いをさせる。
- アップした写真が拡散されて、思いもよらない被害を被る。
フォトハラスメント対応策
- 写真をとられることが苦手と相手に伝える。
- SNSへのUPはやめてほしいと伝える。
- 無断でアップされた際は削除するように依頼する。
加害者にならないために
- 写真をとってもOKか打診する。
- SNSへUPする際は了承を得る。
- 個人情報が漏れないかどうか考えてHPやSNS投稿する。
時短ハラスメント(ジタハラ)
時短ハラスメントは時短勤務をしている人に対しての嫌がらせや迷惑行為が該当します。
育児の関係や親の介護の関係上、時短勤務で働かなくてはいけない人に対して嫌みをいったり、仕事の邪魔をしたりするケースが時短ハラスメントでは見受けられます。
時短ハラスメント一例
- 時短勤務の社員へ対して、「お前のせいで仕事が増えている」といった発言をする。
- 時短勤務を希望している社員の要望を理不尽に却下する。
- 時短勤務をしている社員へ、過剰な業務量を任せる。
時短ハラスメント対応策
- 信頼できる上司や同僚に相談する。
- 社内の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 時短勤務が取りやすい環境を作り出す。
- 社内にてジタハラが起きないような研修をおこなう。
- 相手の家庭環境を鑑みたうえでコミュニケーションをとることを心掛ける。
エンジョイハラスメント(エンハラ)
エンジョイハラスメントとは、仕事は楽しいという考えを周りに押し付けるハラスメントです。
仕事をおこなっていく中で、様々な考えを持っている人がいます。
「仕事が最高に楽しい!」
「仕事は楽しくないけど、生活するうえで仕方なくやっている。」
といった形で、人それぞれ仕事に対するモチベーションは違います。
エンジョイハラスメント一例
- 仕事は楽しむべきといった価値観を相手に強要する。
- 「疲れたって楽しいから頑張れる!貴方も頑張って!」などといった発言。
- 「職場って楽しいよね!」といった発言
もちろんプラスに働くケースもある発言ですが、中には苦痛に感じてしまう人もいることを理解しておきましょう。
エンジョイハラスメント対応策
- そういった発言を受けた際、上手く受け流す。
- 信頼できる同僚や上司に相談する。
- 社内の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 自分の価値観を相手に押し付けない。
- 相手をみてコミュニケーションのとり方を変える。
お菓子ハラスメント(オカハラ)
お菓子ハラスメントとは、周りの人に配っているお菓子を特定の人だけ貰えないといった時に不快に感じるハラスメントです。
お土産のお菓子を貰えないといったことも該当しますが、旅行に行った際にお土産を買ってくることを強要することもお菓子ハラスメントに該当します。
お菓子ハラスメント一例
- 特定の人にお菓子をあげない。
- 旅行先でお菓子を買ってくるよう強要する。
お菓子ハラスメント対応策
- 信頼できる同僚や上司に相談する。
- 渡し忘れの可能性もあるので、貰ってもいいか口頭で確認してみる。
- 旅行にいくことを職場の人にいわない。
- 社内の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 渡すのではなく、特定の場所に置いておいて自由に食べれるようにする。
- 直接渡す場合は、漏れなく全員に行きわたったか確認する。
- 職場の人が旅行にいくといってもお土産をねだらない。
パタニティハラスメント(パタハラ)
パタニティハラスメントとは、男性社員が育児休暇を取得しようとした際に、嫌みや嫌がらせを受ける行為が該当します。
Patarnity(父性)のことを指しており、男性にも育児休暇が付与され始めた現在に見受けられるようになったハラスメントです。
パタニティハラスメント一例
- 「男性のくせに育休なんて取るんじゃない」といった発言。
- 「お前が育休に入ったせいで仕事量が増えた」といった発言。
- 育休中にも関わらず、必要以上の業務連絡をおこない、育児を妨害する。
パタニティハラスメント対応策
- 信頼できる同僚や上司に相談する。
- 社内の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 社内で男性でも育休を取りやすい環境づくりをおこなう。
- 相手の家庭環境を鑑みたうえでコミュニケーションをとる。
- 社内で男性の育休についてのあり方について社内勉強会を開催する。
エアコンハラスメント(エアハラ)
エアコンハラスメントはエアコンの温度に関するハラスメントです。
人によって寒い暑いの感覚が違います。
暑がりな人が空調の温度を下げることで、寒がりな人が寒くなってしまい、仕事に支障が出てしまうケースなどがエアハラに該当します。
エアコンハラスメント一例
- 暑がりな人が空調の温度を下げることで、寒く感じてしまう。
- 寒がりな人が空調の温度をあげることで、暑く感じてしまう。
- 空調を切ってしまう。
エアコンハラスメント対応策
- 基本的には寒がりの人を優先した方がいい。
- 社内での適切な温度を決めておく。
- ひざ掛けや上着を一枚用意しておく。
- クールビズを上手く活用する。
加害者にならないために
- エアコンの温度は周りに確認してから調整する。
- 自分でも暑さ対策や寒さ対策をおこなう。
コミュニケーションハラスメント(コミュハラ)
コミュニケーションハラスメントはコミュニケーションを取る人が苦手な人に対して、「おとなしいよね」「もっとしゃべりなよ」といったデリカシーのない発言をして、相手に不快な思いをさせる行為が該当します。
コミュハラ一例
- 内向的な人へ「つまんないからもっと喋りなよ」と発言する。
- コミュ障といった発言を相手から受ける。
コミュハラ対応策
- 自分が大人しいことやコミュニケーションを取ることが苦手なことを理解してもらう。
- 信頼できる同僚や上司に相談する。
- 社内の相談窓口に相談する。
- 厚生労働省ハラスメント悩み相談室へ相談する。
加害者にならないために
- 相手のコミュニケーションの取り方を尊重して話す。
- 自分の考えなどを一方的に押し付けない。
- ソーシャルスタイル診断などをおこない、相互理解の場を設ける。
カスタマーハラスメント(カスハラ)
カスタマーハラスメントとは、お客様からの嫌がらせ行為をうけるハラスメントです。
たとえば、お客様から何かしら理不尽な言いがかりなどをつけられて、一方的に悪者扱いされるケースなどが該当します。
また、あることないことをSNSなどに拡散されるケースなどもあります。
カスハラ一例
- SNSなどで事実と異なることを発信されて、被害をうける。
- 100%顧客が悪いのにも関わらず、顧客から理不尽に文句を言われる。
- 執拗に会社へ嫌がらせ電話をかけてくる。
カスタマーハラスメント対応策
- 一人で対応するのではなく、上司や同僚と共に対応する。
- すぐに訴えるのではなく、事実確認をしっかりとおこなう。
- こちら側に非がない場合は、法的手段なども検討する。
- 社内のガイドラインがあれば、それに従い対応する。
加害者にならないために
- 感情的にならずに、何故そうなったかの原因を冷静になって振り替える。
感情的にならずに、何故そうなったかの原因を冷静になって振り替える。
カスタマーハラスメント(カスハラ)の記事はこちら
まとめ
今回はハラスメントの種類を紹介しました。
年が進むごとにハラスメントの数も増加傾向にあります。
今後もっと多くのハラスメントが増えてくることは間違いないでしょう。
ここでは紹介しませんでしたが、上司が部下からハラスメントを受ける逆ハラスメントといったケースも発生してきています。
よりよい職場環境、家庭環境を構築していくために、節度をもったコミュニケーション・行動をとることを心掛けて日々生活しましょう。